2019年度 活動報告News 2019
ラットリソースリサーチ研究会で講演
分子遺伝部門の古家野孝行研究員は、京都大学で開催された第13回ラットリソースリサーチ研究会で講演しました。
http://www.anim.med.kyoto-u.ac.jp/nbr/RRR13th_jp.aspx
GONAD法講習会を開催
1月29日、ネッパジーン株式会社主催の第13回GONAD法講習会を重井医学研究所で行いました。
分子遺伝部門のスタッフがセミナーと実技の講師を務めました。
冬休み科学実験教室を開催
分子遺伝部門の松山誠室長と難波真澄研究助手と河野真優美研究助手は、重井医学研究所附属病院の
小児療育センターと合同で「第1回 松山サンタの冬休み科学実験教室」を開催しました。
みんなで虹色の試験管を作って、クリスマス気分を満喫しました。
重井医学研究所附属病院のfacebookもご覧ください。
ASCB/EMBO2019で発表
分子遺伝部門の古家野孝行研究員は、アメリカ・ワシントンDCで開催されたASCB/EMBO2019
(米国細胞生物学会と欧州分子生物学機構の合同会議 2019)において、ポスター発表を行いました。
また、学会後にはNIH(アメリカ国立衛生研究所)のJulie Cooper博士の研究室を訪問しました。
高血圧関連疾患モデル学会で受賞
11月29~30日に高松市の高松センタービルにて開催された、第55回高血圧関連疾患モデル学会と
第29回日本循環薬理学会の合同総会にて、優れた成果を発表した若手研究者に対して贈られる「中尾賞」を
分子遺伝部門の松山誠室長が受賞しました。
受賞タイトルは「アルポート症候群の診断法開発のトランスレーション研究 」で、記念講演も行いました。
分子生物学会で講演と発表
12月3~6日に福岡市の福岡国際会議場とマリンメッセ福岡で開催された第42回日本分子生物学会年会で、
松山誠室長がネッパジーン株式会社主催のバイオテクノロジーセミナーで講演しました。
松山室長はフォーラムでも講演しました。
友野靖子部長、古家野孝行研究員、小林朋絵副主任研究助手、難波真澄研究助手もそれぞれポスター発表を行いました。
GONAD法講習会を開催
11月27日、ネッパジーン株式会社主催の第12回GONAD法講習会を重井医学研究所で行いました。
分子遺伝部門のスタッフがセミナーと実技の講師を務めました。
スペインとポルトガルで招待講演
分子遺伝部門の松山誠室長と難波真澄研究助手は、スペインのバルセロナとポルトガルのリスボンで開催された
国際ワークショップに招待され、GONAD法の講演とデモンストレーションを行いました。
ヨーロッパ諸国だけでなく、 アメリカ、トルコ、イスラエルなどからもGONAD法に興味のある研究者が大勢集まりました。
日本実験動物技術者協会総会で講演
分子遺伝部門の松山誠室長は、10月24~26日に愛媛県で開催された第53回日本実験動物技術者協会総会にて
シンポジウムとランチョンセミナーで講演しました。
研究成果が朝日新聞に掲載
分子遺伝部門の古家野孝行研究員・松山誠室長らは、腎臓病の初期段階における防御機構を解明し、
その内容が10月13日(日)の朝日新聞朝刊に掲載されました。
●朝日新聞HP https://www.asahi.com/articles/ASM9W3130M9WPPZB002.html
●朝日新聞岡山支局twitter https://twitter.com/asahi_okayama
研究成果がSCIENTIFIC REPORTSに掲載
分子遺伝部門の古家野孝行研究員、は広島大学大学院統合生命科学研究科の矢中規之准教授らと共同研究を行い、
その成果が英国科学誌「Scientific Reports」オンライン版に掲載されました。
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腎臓病は進行すると腎不全に至る重篤な病気であり、食品の機能性によって予防することが期待されています。
本研究で作製した腎臓病の初期に化学発光が行なわれる遺伝子改変マウスを体外から観察することで食品での
予防効果を短期間で評価し、また同じマウスを用いて継時的に機能性を解析することが可能となります。
実際に、機能性食品素材として期待されている糖転移ヘスペリジンの摂取は化学発光を抑制し、その後の血液中の
腎臓のマーカーの上昇や腎炎の発症を抑制しました。体外からの非侵襲的な評価方法は、実験動物に関する
社会的問題についても一つの解決法を呈示するものです。
●Scientific Reports https://www.nature.com/articles/s41598-019-50685-0
GONAD法講習会を開催
9月11日、ネッパジーン株式会社主催の第10回GONAD法講習会を重井医学研究所で行いました。
分子遺伝部門のスタッフがセミナーと実技の講師を務めました。
膵臓がんを抑制する線維芽細胞の特異的マーカーを同定
分子遺伝部門は名古屋大学大学院医学系研究科の榎本篤准教授らと共同研究を行い、その成果が
米国がん学会誌「Cancer Research」のオンライン版に掲載されました。
研究グループは、膵臓がんにおけるがんを抑制する線維芽細胞の特異的マーカーMeflin を同定し、
がんの周りに増生する線維芽細胞の性質の多様性ががんの促進や抑制に影響することを見出しました。
また、線維芽細胞の性質を人為的に改変することが新しい治療法になり得る可能性を示しました。
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●名古屋大学プレスリリース https://www.med.nagoya-u.ac.jp/medical_J/research/pdf/Can_Res_190822.pdf
●QLife Pro 医療ニュース http://www.qlifepro.com/news/20190827/suppress-pancreatic-cancer.html
日中韓マウスリソースワークショップで講演
分子遺伝部門の松山誠室長は、8月26日からつくば市の理化学研究所バイオリソース研究センター(BRC)にて
開催された、日中韓マウスリソースワークショップで講演しました。
●https://brc.riken.jp/en/mouse-ws-8th
●https://mus.brc.riken.jp/ja/report_mouse-ws_2019
研究成果が山陽新聞に掲載
分子遺伝部門の古家野孝行研究員・松山誠室長らは、腎臓病の初期段階における防御機構を解明し、
その内容が8月20日(火)の山陽新聞朝刊に掲載されました。
●山陽新聞デジタル https://www.sanyonews.jp/article/930220/
●山陽新聞Twitter https://twitter.com/sanyo_news
●Yahooニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190820-00010000-sanyo-hlth
研究成果がSCIENTIFIC REPORTSに掲載
分子遺伝部門の古家野孝行研究員・松山誠室長らのグループは、腎臓病の初期段階における防御機構を
解明し、成果がイギリス時間の2019年8月19日に「Scientific Reports」オンライン版に掲載されました。
今回研究グループは、モデル動物であるマウスにおいて、人為的に腎臓病を引き起こし、その過程を
段階的に調べました。その結果、線維化と呼ばれる不可逆的な組織変化が起きる前段階において、
細胞周期停止と呼ばれる細胞保護機構が働いていることを突き止めました。さらに、p21と呼ばれる
タンパク質がこの細胞周期停止の誘導役を担っていることを明らかにしました。本研究成果により、
これまで難しかった腎臓病の早期発見に向けた診断支持薬や治療薬開発への応用が期待されます。
●Scientific Reports https://www.nature.com/articles/s41598-019-48557-8
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腎不全の初期段階における病態解明
~腎臓病の早期発見・早期治療に向けて~
腎機能の低下に伴って、線維化と呼ばれる不可逆的な組織変化が生じます。慢性腎臓病においては
線維化が進行しており、薬による腎機能修復(治癒)の妨げとなっています。しかしながら、発症機序、
特に病態の初期段階については不明です。慢性腎臓病になると、人工透析もしくは腎移植以外の治療法は
現在のところありません。そのため、早期発見、診断に使えるバイオマーカー(診断支持薬)の開発が必要です。
私たちは、尿管を外科的に結紮し、マウスにおいて腎臓病(線維化)を発症させ、病態を段階的に調べました。
腎臓が顕著な線維化を示す前段階において、細胞周期停止と呼ばれる「細胞保護機能」が、腎臓尿細管細胞に
おいて活性化されていることを突き止めました。さらに、この細胞周期停止を誘導するタンパク質としてp21を
同定しました。実際に、p21タンパク質に対するモノクローナル抗体を作製し、腎臓における存在量を調べると、
正常な腎臓ではほとんど存在していないが、病気の初期段階(顕著な線維化がみられる前)において強く蓄積して
いることがわかりました。次に、p21タンパク質が作られないマウス(p21ノックアウトマウス)を遺伝子改変技術を
用いて作製し、腎臓病におけるp21タンパク質の役割について調べた結果、p21ノックアウトマウスでは、野生型の
マウスに比べ、腎臓病の進行が悪化していました。
以上の結果から、腎臓病の発症初期段階において、p21タンパク質によって細胞周期停止を誘導し、腎臓を保護して
いるということを提唱しました。このp21タンパク質の存在量が病態の初期段階の指標となりうる可能性があり、
診断支持薬への応用が期待されます。また、腎臓の保護機能を有するp21を標的とした腎臓病治療薬開発の期待も
高まります。
アルツハイマー病の原因の一端を解明
分子遺伝部門は同志社大学の宮坂知宏准教授らと共同研究を行い、その成果が米国の専門誌
ジャーナルオブニューロサインス誌に掲載されました。
研究グループは、アルツハイマー病をはじめとする認知症において、神経細胞内に蓄積するタンパク質''タウ''の
異常局在に着目。組織中のタウを高感度に検出できる抗体を作成し、様々なモデルマウス脳におけるタウの産生や
局在を調べた結果、タウは本来では周産期にさかんにつくられ、脳の発達とともに産生にブレーキがかかること、
このルールに反して成熟後の神経細胞では無駄に作られたタウが細胞体に異常局在し、これがアルツハイマー病特有の
病変を形成することなどを突き止めました。詳しくは下記をご覧ください。
●認知症ねっと https://info.ninchisho.net/archives/33337
●47NEWS https://www.47news.jp/3715605.html
●excite.ニュース https://www.excite.co.jp/news/article/Kyodo_prw_201906278061/
●@niftyニュース https://news.nifty.com/article/domestic/society/12166-33337/
岡山大学で講演と実技指導
5月21日、ネッパジーン株式会社協力・岡山実験動物研究会共催により、岡山大学医学部の
動物資源部門鹿田施設にて「今すぐできるゲノム編集」セミナーが開催されました。
分子遺伝部門のスタッフが講演と実技指導を行いました。
GONAD法講習会を開催
5月20日、ネッパジーン株式会社主催の第6回GONAD法講習会を重井医学研究所で行いました。
分子遺伝部門のスタッフがセミナーと実技の講師を務めました。
日本実験動物学会で講演
分子遺伝部門の松山誠室長は、5月15~17日に福岡市の福岡国際会議場で開催された
第66回日本実験動物学会総会にて、ランチョンセミナーの講師を務めました。
TT2019で講演と発表
分子遺伝部門の古家野孝行研究員は、4月7~10日に神戸市で開催された
The 15th Transgenic Technology Meeting (TT2019)にて、講演とポスター発表を行いました。