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 啓蟄−冬眠から目覚めた虫たち

2025.4.15

岡野貴司  

 

冬は虫の活動が鈍り、多くは越冬に入っています。
しかし、啓蟄(二十四節気の一つ)になると冬ごもりをしていた虫たちが土の中から出てきます。
いくつかご紹介しましょう。
(倉敷昆虫館Facebookで連載していたものをまとめました)

  @ ナナホシテントウ A モンキチョウ B ハンミョウ

啓蟄−冬眠から目覚めた虫たち虫の楽しみ方 @ナナホシテントウ


啓蟄にふさわしい虫として頭に浮かんだのが定番のナナホシテントウです。成虫で越冬し、暖かくなると草の根元や落葉の下からはいだしてきて日光浴を始めます。まだまだ冬枯れの中で、あの朱色の姿を見つけると春が来たことを実感します。
写真は2025年2月28日に倉敷市真備町の小田川堤防で撮影しました。暖かい日で、期待通り多数が草地を動き回っていました。

             

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啓蟄−冬眠から目覚めた虫たち Aモンキチョウ

 
モンシロチョウと答えた方が多いと思いますが、断然モンキチョウです。岡山県南部では2月中旬から下旬かけて羽化しますが、これはモンシロチョウより1〜2週間も早いです。同時に秋〜冬に一番遅くまで見られるのもモンキチョウです。ただし、成虫で越冬するチョウは除外します。岡山県南部で成虫越冬するムラサキシジミ、アカタテハ、テングチョウなどは真冬でも暖かい日には「ねぐら」から出てきて日光浴をしています。
私の今年のモンキチョウの初見は、2月28日に倉敷市真備町の高梁川堤防で目撃したメスでした。寒い日が続き、例年よりちょっと遅くなりました。一般的にはオスが先に羽化し、少し遅れてメスが出現しますが、なぜかこのチョウはほぼ同時に姿を現します。

                            

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 啓蟄−冬眠から目覚めた虫たち Bハンミョウ


森や林の小道を歩いていて、瑠璃色に輝く昆虫がまるで道先を先導するように、少し飛んでは地面に止まり、近づくとまた少し前へ飛ぶということに遭遇した経験はありませんか。その正体はコウチュウ目のハンミョウです。このことから「ミチオシエ」という愛称がつけられています。この仲間は近年減少傾向が著しいですが、このハンミョウは比較的身近に観察することができます。成虫で土にもぐって越冬しますが、幼虫で越冬するケースもあります。春になってこのハンミョウと再会する頃は、まさに啓蟄から春本番に突入する時期であり、本格的な虫のシーズンを迎えたという実感がわいてきます。
早春の写真が手に入らなかったので、9月に吉備中央町で撮影したものを掲載しています。ご了承ください。

              

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