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● 越冬後に結ばれたペア (2009.3.17)
環境省のレッドリストに絶滅危惧U類(絶滅の危険が増大している種)として載せられています。現在のところ岡山県内では、そんなに減ったとの感触はなく、幸いなことと思います。
もともと、東洋の亜熱帯、暖温帯を中心に繁栄していた種のようで、日本は分布の北限に当たります。寒さは苦手なのでしょう。それでも、成虫の姿で越冬するたくましさを持っており、春が来ると雌雄が相結ばれ、また、繁殖を繰り返して行きます。
写真のペアとは倉敷市の郊外にある丘陵地で出会いました。秋に誕生した秋型で、前翅の先端がとがり、後翅裏面に茶褐色の線が見られます。翅端が円く、日が長くなる季節に生まれる夏型は幼虫の食草、カワラケツメイの群落に執着しますが、この秋型は、移動性に長け、食草群落とは関係なく、越冬に適した場所へ移って、厳しい冬を過ごします。早春の林縁で結ばれた、このペアに幸あれとの思い、切なるものがあります。
(青野孝昭)
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倉敷市酒津小黒田 (2009.3.17) |
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倉敷昆虫館はしげい病院の1階にあります。展示および収蔵標本は主に倉敷昆虫同好会員による半世紀以上の調査活動の成果によるものであり、そのうち3200種14000点を展示しています。
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