|
|
|
|
タイワンウチワヤンマ Ictinogomphus pertinax (1) |
|
|
● 猛暑が繁殖の追い風に (2010.8.27)
猛暑日が今日も続いています。汗が出るのは百も承知。種松山の中腹にある溜池に行ってみました。到着してみると、池の岸辺に沿って何匹もの本種が我が世の夏とばかり、元気に飛び廻っていました。オスたちは縄張り活動に余念が無く、ライバル同士のおっかけっこを繰り返しては、岸辺の抽水植物などに止まります。
岡山県で本種が初めて発見されたのは1979年。小学生のお手柄。その後、継続的に観察されており、定着は明らかです。ミャンマー、ネパールから中国中南部、台湾あたりが分布の中心で、近年、日本で分布の北上が話題となった南方系のトンボです。(青野孝昭)
|
岡山県倉敷市粒江 (2010.8.27) |
|
|
タイワンウチワヤンマ Ictinogomphus pertinax (2) |
|
|
● ネキトンボを餌食に (2010.8.30)
この日、8月27日にたくさんのタイワンウチワヤンマが繁殖活動していた広い溜池に隣接する小さい溜池で、アカトンボの一種、ネキトンボのオスを捕まえていた個体を見つけました。こちらの池は周りを木立に囲われ、水生植物も多く、止水性のトンボ類にとって好生息地になっています。タイワンウチワヤンマにとっては、そこが絶好の狩り場になっているようです。
地球温暖化の波に乗り、北上してきた本種は、いわば外来種であり、在来種を餌食にして増殖を続けています。生態系への影響、見逃しがたいものがあります。(青野孝昭)
|
岡山県倉敷市粒江 (2010.8.30) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
倉敷昆虫館はしげい病院の1階にあります。展示および収蔵標本は主に倉敷昆虫同好会員による半世紀以上の調査活動の成果によるものであり、そのうち3200種14000点を展示しています。
|
|
倉敷昆虫館のホームページへ |
|
|
|
|