倉敷昆虫同好会
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虫たちの素顔
 
 シロシタホタルガ Chalcosia remota
 

生き残りを賭けた大胆なデザイン (2009.5.8)

 タンナサワフタギの葉に派手な色柄の幼虫がいました。そうでなくても狙われやすい幼虫時代に、すぐ目に止まるような姿をさらすことはありません。そう。これぞまさに警告色なのです。つついてみると、透明な毒液を分泌します。触れると、人の場合、軽度ながら発赤とかゆみが現れるそうですから、要注意です。
 先ずは、鳥などの補食を避けるための、鮮やか、大胆な色柄の演出にエールを送っておきましょうか。成虫は昼行性の蛾で、いずれ、その姿にも接したいものです。
 日本と朝鮮半島、中国に分布。県内では南部に少なく、中、北部で普通に見られます。 (青野孝昭)

シロシタホタルガ 総社市福井ヒイゴ池湿原 (2009.5.8)
総社市福井ヒイゴ池湿原 (2009.5.8)
 

 シロシタホタルガ (2) Neochalcosia remota

 

成虫も毒々しい

 この日、2009年に幼虫を見つけていたヒイゴ池湿地で成虫にも出会うことができました。幼虫は毒液を持ち、毒々しい派手な紋様で、警告しながら堂々と昼間も葉上に姿をさらしていました。成虫は毒こそ持っていないようですが、黒目を持つ真っ赤な頭部やら、胸部や黒い翅の翅脈に妖艶な青みが出るなど、気味悪げな毒々しさで身を護っているよう。
ホタルガに似ていますが、上記の色合いの様子や白帯がホタルガより中央寄りにあることなどで見分けることができます。

 本州、四国、九州、対馬、朝鮮半島、中国に分布。(青野孝昭)

岡山県総社市ヒイゴ池湿地(2013.6.22)

 
 
 
 

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〒710-0051岡山県倉敷市幸町2-30しげい病院1階倉敷昆虫館研究室内
 
電話:086-422-8207 
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kurakon@shigei.or.jp

 
倉敷昆虫館はしげい病院の1階にあります。展示および収蔵標本は主に倉敷昆虫同好会員による半世紀以上の調査活動の成果によるものであり、そのうち3200種14000点を展示しています。  
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