● 小溝に渡された木橋の上に (2009.4.29)
環境省は2007年、絶滅のおそれのある野生生物のレッドリストに、このサナエトンボを絶滅危惧U類として加えました。岡山県ではそれを受け、2009年、それほどの危険状態にはないとして、準絶滅危惧のランク付けをしています。
少なくとも、岡山県内では春いち早く現れ、普通に見られるトンボの一種でした。それが、全国的レベルでは急減しているようです。
このトンボの幼虫が育つのが池や沼などの止水環境であるため、丘陵地の谷間などにある素堀の池がコンクリートで護岸されたり、埋め立てられたりしたことが、大きな原因になっているのでしょう。浅原では、池の奥の緑に囲まれた岸辺の近くに小溝があって、そこで、この個体に出会いました。
日本固有種。本州西半、四国、九州に分布。年1化。幼虫で越冬します。 (青野孝昭)
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倉敷市浅原 (2009.4.29) |
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