倉敷昆虫同好会
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虫たちの素顔
 
 キチョウ Eurema mandarina
 

カラスノエンドウの花から蜜を (2009.4.5)

 成虫態で冬を過ごしてきたとは思えないほど、新鮮な感じのする個体に遭遇しました。
タテハチョウ科と違って、シロチョウ科のキチョウは6脚をすべて使い、特に前脚先端の爪をカラスノエンドウの花弁に引っかけ、蜜を吸おうと口吻を曲げているところに、芸の細やかさを感じます。
 ネムノキやニセアカシアなどの木本やメドハギ、ヤハズソウなどの草本を幼虫の食餌植物としていますので、山野に広く生息していて、もっともよく目にとまるチョウだと思います。年数回発生し、成虫態で越冬します。
 ところで、日本に分布しているキチョウには2種含まれていたことが、最近の研究によって明らかにされ、私たちにごく身近なキチョウの学名はEurema hecabeの亜種、mandarinaとして扱われていたのが、独立した別種、Eurema mandarinaとして扱われるようになりました。真のEurema hecabeは奄美大島以南に生息し、国外ではエチオピア区(アフリカ)や全インド・オ−ストラリア区に広く分布するそうです。 (青野孝昭)

キチョウ 倉敷市羽島 (2009.4.5)

倉敷市羽島 (2009.4.5)

 
 
 

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倉敷昆虫同好会事務局
〒710-0051岡山県倉敷市幸町2-30しげい病院1階倉敷昆虫館研究室内
 
電話:086-422-8207 
E-mail:
kurakon@shigei.or.jp

 
倉敷昆虫館はしげい病院の1階にあります。展示および収蔵標本は主に倉敷昆虫同好会員による半世紀以上の調査活動の成果によるものであり、そのうち3200種14000点を展示しています。  
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