倉敷昆虫同好会
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虫たちの素顔
 
 ヒラサナエ Davidius moiwanus taruii
 

園内採集禁止でほっとしてます (2009.6.9)

 本州中部以北と北海道にいるモワサナエの北陸〜東中国地方亜種とされています。特に顔面下部に見える黒い上唇の下にある大あご基部に黄色斑がないのが特徴の一つとして区別されているようです。
 岡山県内では北部の森林公園などに生息していますが、多産するトンボではなく、09年出版の岡山県野生生物目録では準絶滅危惧のカテゴリーに格付けされています。
 この日は、今にも雨の降りそうな中、一匹だけ、公園内で出会うことができました。 (青野孝昭)

ヒラサナエ 苫田郡鏡野町岡山県立森林公園 (2009.6.9)

苫田郡鏡野町岡山県立森林公園 (2009.6.9)

 

 ヒラサナエ(2) Davidius moiwanus taruii

 

中国山地に西限の局地的分布が見られます

 ヒラサナエという呼称は、モイワサナエの一亜種に付けられた和名です。短い名前で使い勝手は抜群ですが、種名と亜種名の区別がつかない難点があります。モイワサナエの原名亜種は北海道と本州の東北地方および中部山岳地帯などに広く分布しているのに対し、ヒラサナエは能登半島と比良山系から岡山県東北部にかけて飛び石的に分布しています。

特に、岡山県では冷涼な中国山地の一角だけに生息個体群が閉じ込められていて、遺存的要素が強く、準絶滅危惧種に指定されています。日本固有種です。(青野孝昭)

苫田郡鏡野町(2013.6.9)

 
 
 
 

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〒710-0051岡山県倉敷市幸町2-30しげい病院1階倉敷昆虫館研究室内
 
電話:086-422-8207 
E-mail:
kurakon@shigei.or.jp

 
倉敷昆虫館はしげい病院の1階にあります。展示および収蔵標本は主に倉敷昆虫同好会員による半世紀以上の調査活動の成果によるものであり、そのうち3200種14000点を展示しています。  
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