●オトコヨモギが命の綱です
ビロウドカミキリの仲間ですが、体長が8.5-12.0mmと小さく、ヒメとの接頭語をいただいています。オスでは触角が体長の2倍ほどと長く、写真の個体はオスです。
全般的にカミキリムシの寄主植物は木本類で枯れ木や腐朽木中で育つ種がほとんどの中、本種は草本類に寄生する少数派の一種です。進化的には腐朽木利用者が最も古いと考えられており、生きた草本類を利用する本種は新しい地質年代に現れた種と考えられます。わが国ではわずかに残っている草原に生えるオトコヨモギに限って、その茎中で育ちます。
本州、九州、対馬、朝鮮半島、中国に分布しており、わが国へは氷河時代の寒冷期に侵入したと考えられます。(青野孝昭)
|
真庭市(2013.6.22) |
|