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● ため池の土手に春が来た (2009.4.3)
早春に羽化して現れるベニシジミは、いかにも初々しく、華やいだ気持にさせてくれるのがたまりません。年数回世代を繰り返し、夏季に現れる夏型個体の翅が黒褐色になり、野暮ったくなることを思うと殊更です。
分布は広く、旧北区が中心で北米東部にも知られ、北極圏にまで進出している一方で、暑い地方には全く見られない蝶です。ブリテンではスモールコッパー、つまり、小さな銅貨と名付けているようで、金ぴかの硬貨を連想したのでしょうね。想像ですけど。実際、敏捷に飛んでいる姿は銅色に見えます。
スイバやギシギシの仲間を幼虫の食草としているので、草原性の蝶といってよいでしょう。この春型個体は身丈相応の小さな花、オオイヌノフグリの花をつぎつぎと巡りながら、せわしく動き回り、口吻をのばしては蜜を吸っていました。
(青野孝昭)
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総社市清音黒田 (2009.4.3) |
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● 菜の花の蜜も上等よ (2009.4.9)
今年、初めて出会ったベニシジミは、ため池の土手下で、小さなオオイヌノフグリの花を巡りながらも用心深さが際だっていて、私を近づけてくれませんでした。
それから、わずかな日数しか経っていないのに、明るい陽地のあちこちに仲間の姿が増え、ここ、菜の花畑では、午前の吸蜜に専念していたのでしょうか、それとも、私が危害を加えない人畜無害者?と見抜いたのでしょうか、はねに円味を帯びた雌蝶が、お側まで近寄らせてくれて幸いでした。
彼女は、鮮やかな紅色を輝かせ、黄色い花の中であでやかに映えていました。 (青野孝昭)
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総社市清音黒田 (2009.4.9) |
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倉敷昆虫館はしげい病院の1階にあります。展示および収蔵標本は主に倉敷昆虫同好会員による半世紀以上の調査活動の成果によるものであり、そのうち3200種14000点を展示しています。
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