トップページ


重井薬用植物園の見学は予約制です。

見学をご希望の方 こちらをクリック



お問い合わせ

重井薬用植物園
岡山県倉敷市浅原20
TEL:086-423-2396
FAX:086-697-5865
E-mail:shigeihg@shigei.or.jp

 

植物園便り

4月の活動(2024.5.29)

園長からの一言

今年は急激に気温が上昇したため、様々な花の移り変わりが特に目まぐるしく、心なしか訪花昆虫も慌ただしく見えました
17日:ウワミズザクラの花で吸蜜していたナミアゲハ
雨が降ったりやんだりの1日、「ツチグリ」を見つけました。雨の日だけ、ヒトデのような外皮が開く、面白い姿のキノコです
24日:園内で発生していたツチグリ(キノコの1種)

気象庁アメダス(倉敷)の観測値によれば、3月の平均気温は8.9℃だったのですが、4月の平均気温は16.9℃と、4月になると急激に気温があがりました。植物園内でも様々な植物が芽吹き、開花をし始めたのですが、あまりに急激な変化のためか、温度変化に応じた形で開花する植物もありましたが、花芽の成熟などが間に合わなかったのか、暖かさのわりにそれほど早くは咲かなかった植物、早く咲く株もあれば遅く咲く株もあるなど、個体によって花期がかなりばらついた植物など、種によって反応が様々でした。ただし、全体としては例年にも増して花の移り変わりが目まぐるしかった印象です。

春の花は短い期間で移り変わるため、「駆け足」と表現することがよくあるのですが、今年は駆け足どころではなく、「100m全力疾走」の印象でした。植物園ウェブサイトで、その時期に咲いている花を「現在の見ごろ植物」として紹介していますが、今年は新しい花に更新したと思ったら花期が終わってしまい、たびたび更新をすることになりました。花期があまり短いと、訪花昆虫による受粉の機会も減少してしまうことも考えられ、このような春が続くようであれば、じわじわと影響が出てくるのではないかと心配しています。

植物園内の出来事としては、3日に重井医学研究所附属病院の新入職員の皆さんが見学に来られる予定で、新年度最初の見学受け入れなので、私としてもそれなりに気合いを入れていたのですが、残念なことに当日は朝から大雨となってしまいましたので、急きょ、私が附属病院まで出向いて、植物園の紹介と、これまでの歴史について、室内でお話をさせて頂きました。16日にあったしげい病院の新入職員の見学は天候に恵まれ、園内の様子を見てもらうことができました。

園外の活動では、毎年恒例の真庭市蒜山地域での「山焼き(火入れ)」を蒜山自然再生協議会、真庭市などとの共催で実施しました。3か所を1日ずつ、計3日間かけて実施するのですが、今年はかつてないほどの穏やかな気象条件に恵まれ、危なげなく終了することができました。

 

来園者(見学者)総数:111
見学・観察会等(58名)
4/1 来園1名(総社市)
4/16 しげい病院 新入職員見学 31名(+引率職員3名)

湿地の木道デッキから。 奥に咲いているピンク色の花はコバノミツバツツジです コバノミツバツツジをバックにしての一枚です

4/19 見学1名(岡山市北区牟佐)
4/20 来園3名(倉敷市立自然史博物館友の会幹事3名,行事相談に来園)
4/26 見学1名(岡山市北区玉柏)
4/27 定例観察会 植物園を楽しむ会140「花やぐ時季の青野を楽しむ」開催,参加者19名

満開のゴマギを観察する参加者。 花はいい匂いですが、若葉はゴマ油の香りがします きれいな花だけではなく、普段は気付かないような花も紹介。 コナラの枝先の小さな小さな雌花を観察中です

その他の来園者
ボランティア・・・のべ53名

 

園外での調査・講演・観察会などへの参加など各種活動
4/3 残念なことに朝から大雨となったため、見学に来てもらうのではなく、出向いて室内で植物園の紹介をさせてもらいました重井医学研究所附属病院 新入職員研修 講演「重井薬用植物園の60年」(雨天のため、植物園見学から重井医学研究所内での施設紹介に変更)(岡山市南区山田)
4/5 希少植物保全のため、シナダレスズメガヤやオオキンケイギクなど競合する外来種を中心に除草を行いました高梁川河川敷 ハマウツボ自生地保全活動,植物園ボランティア5名参加(総社市秦)/倉敷川ミズアオイ自生地 状況確認(倉敷市八軒屋)
4/6 草原を保全するため、前年の枯草を燃やす「山焼き」。 1日日は岡山県内で最も広い実施面積の草原での実施。真庭市蒜山 半自然草原 保全活動(「鳩ヶ原」山焼き),参加者75名(ボランティア,蒜山自然再生協議会 関係者等スタッフ含む)(真庭市蒜山上徳山)
4/7 山焼き2日目は草原が森林に変化してしまった場所の樹木を伐採し、山焼きで、草原を復元しようとしている場所を実施。真庭市蒜山 半自然草原 保全活動(「樹木伐採地」山焼き),参加者39名(ボランティア,蒜山自然再生協議会 関係者等スタッフ含む)(真庭市蒜山上徳山)
4/13 6・7日に続き、3か所目の山焼きです。 今年は3回とも非常に天候に恵まれて、無事に実施することができました。真庭市蒜山 半自然草原 保全活動(「サクラソウ自生地」山焼き),参加者約30名(ボランティア,蒜山自然再生協議会 関係者等スタッフ含む)(真庭市蒜山上徳山)

 

学会/外部の委員会/役員会への出席・参加など
 
  • 特になし

 

マスコミ取材、情報提供など
4/6 真庭市蒜山 山焼き取材(津山朝日新聞,真庭いきいきテレビ,日本テレビ)

→津山朝日新聞4/9付け紙面・ウェブページに掲載
→真庭いきいきテレビ 「MITニュース」で放送(未確認)
→日本テレビ「音のソノリティ」4/21(蒜山の山焼き)放送

4/7 真庭市蒜山 山焼き取材(山陽新聞)→4/9「作州」面・ウェブサイト「蒜山で山焼き 貴重な動植物保全へ」掲載
4/18 山陽新聞「情報ひろば」,4/27「植物園を楽しむ会140」告知 掲載
4/24 FM岡山「Fresh Morning OKAYAMA」電話出演
4/25 山陽新聞「情報ひろば」,5/4・5「端午の節句 ショウブプレゼント&ミニ観察会」告知 掲載

 

園内の管理作業など
温室エリア
刈払機 草刈り(温室周囲,水草プランター置き場周り,エリア入口周辺,観察路,池周囲)/手刈り・草取り・剪定など(ノカンゾウ植栽地,キシツツジ株周り,温室内通路,ヤマウコギ枝)/外来タンポポ・外来チチコグサ類 駆除(除草剤スポット散布)/植物植替え・植栽(ヤチシャジン,ヤナギタンポポ,アサザ,ガガイモ,マルバコウツギ,ショウドシマレンギョウ,フジバカマ)/種子採種(オキナグサ)/植物播種(タカネハンショウヅル,イタチササゲ,ヤマジソ,ケスハマソウ)/圃場耕耘/北側金網フェンス補修作業(中古亀甲金網で被覆)/栽培植物 ポット・鉢・プランター等 水やり/栽培用苗箱 洗浄/マサ土ふるいかけ(栽培用砂作成)/栽培用砂 熱湯消毒/刈草 収集・焼却/植物植栽地 ひも張り直し作業

12日:ノカンゾウ植栽地の草取りをするボランティア(植栽したノカンゾウがまだ小さいため、刈払機で草刈りが難しく、ボランティアさんの手作業で丁寧に除草してもらいました) 12日:穴の開いた金網フェンスの応急補修作業(放置するとイノシシなどが侵入する恐れもあったので、中古の亀甲金網で覆って応急処置を行いました。)

湿地エリア
刈払機 草刈り(入口~ユウスゲ広場 観察路,ユウスゲ広場)/竹林内 タケノコ掘り(残置分マーキング)/手刈り・草取り・剪定など(マツバウンラン引き抜き)/外来タンポポ・外来チチコグサ類 駆除(除草剤スポット散布)/樹木伐採(カキノキ,ウラジロノキ)/伐採樹木 運搬・集積・細断(玉切り)/植物植栽地 ひも張り直し作業
その他
  • 12日:園内 水質定期調査(電気伝導度など)/湿地エリア 湿地木道補修工事(腐朽床板取替)
  • 25日:駐車場看板 柱サビ部分ペンキ塗り/駐車場 外周部 除草剤散布

 

その他(貴重植物の寄贈・受け入れ・ウェブサイト更新など)
寄贈等
  • 植物園→外部
    • 特になし
  • 外部→植物園
    • 12日:中古亀甲金網(総社市のブドウ農家の方よりビニールハウスに使用していたものを頂いた)
植物園
WEBサイト
更新
  • 27日:湿地で開花していたカキツバタ(様々な草が芽吹き、すっかり緑一色の草原となった湿地に、カキツバタの花が風に揺れていました)16日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(5/18「倉敷みらい公園で生き物さがし2024年5月」,5/19「ハマウツボと砂地のいきもの観察会」,5/26「植物園を楽しむ会141」開催要項公開)
  • 9日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(5/6「サクラソウと蒜山の春」,「フサヒゲルリカミキリのレストランを作ろう!ユウスゲ苗の移植活動」開催要項公開)/「現在の見ごろ植物」(シロヤマブキ,ウワミズザクラ)
  • 24日:「現在の見ごろ植物」(ショウドシマレンギョウ)
  • 25日:「植物園だより」(「3月の活動」)
  • 27日:「おかやまの植物事典」(「エドヒガン」追加)
  • 28日:「現在の見ごろ植物」(カキツバタ)

▲このページの先頭へ
▲植物園便りのトップページへ