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重井薬用植物園
岡山県倉敷市浅原20
TEL:086-423-2396
FAX:086-697-5865
E-mail:shigeihg@shigei.or.jp

 

植物園便り

3月の活動(2024.4.21)

園長からの一言

物園内で出現した、カンサイタンポポの変わり咲き品。江戸時代の文献にも同様の変わり花の記載があります
27日:筒咲きカンサイタンポポの開花
倉敷みらい公園で観察会をしていた午前中は天気が良かったのですが、午後になると、雪が激しく降る時間もありました
2日:なごり雪というより、なごり“吹雪”?

2月は暖冬の予想を裏付けるように、平均気温、日最高気温、最低気温すべて平年値より高かったのですが、3月に入るとあまり気温があがらず、平均気温は8.9℃(平年値8.5℃)、日最高気温の平均は13.7℃(平年値13.6℃)、日最低気温の平均は4.4℃(平年値3.5℃)と、「あまり冷えこむことはなかったが、おおむね平年並みの気温」であったようです。そのため、サクラなどは蕾がある程度までふくらんだ状態のまま開花せず、足踏みをしている状態が長く続きました。一方、降水量は161.5mmと平年値(78.2mm)より倍以上あり、なかなか水位が回復しなかった園内の池も、あっという間に全部満水状態になりました。(数値はいずれも気象庁アメダス(倉敷)の観測値)

園内の植物にとっても微妙なラインの気温であったらしく、サクラは開花が足踏みしていましたが、シュンランやカンサイタンポポなどはだいたい平年なみの時期に開花していました。24日に開催した「植物園を楽しむ会139」も、スズメが隠れるぐらいの花が咲いていると予想し「雀隠れの花々を楽しむ」とタイトルをつけていたのですが、残念ながら、春には今一歩の状況で、しかも雨模様という残念な状況でした。ただ、植物の芽吹きや開花のトリガーは、単純に最高気温であったり、一定の気温が何日以上続くなど、積算気温であったり、さらに昼と夜の日長が関係していたりと、種によって様々です。今年のように微妙な気象条件の春は、そういった種類ごとの違いが顕著になりますので、「この植物の開花が今年遅い(早い)のはなぜなのか」などという視点をもって観察をすると、ちょっと違った春の楽しみ方ができるかと思います。

園内の管理作業は先月に引き続き、伐採樹木の片付けなどを行いましたが、2月に雨のため途中までになっていた倉敷美しい森の湿原保全活動を行ったり、2日に「倉敷みらい公園で生き物さがし2024年3月」、31日には「ミズアオイの種まきとネイチャーゲーム」を開催したりと、園外での活動も活発に行いました。

 

来園者(見学者)総数:111
見学・観察会等(40名)
3/1 来園1名(樹木伐採ボランティア,伐採樹木の搬出に来園,総社市)
3/8 来園1名(樹木伐採ボランティア,伐採樹木の搬出に来園,総社市)
3/15 来園1名(樹木伐採ボランティア,伐採樹木の搬出に来園,総社市)
3/17 来園1名(岡山県自然環境課 職員,学会ポスター発表(オンライン)のため来園)
3/24 定例観察会 植物園を楽しむ会139「雀隠れの花々を楽しむ」開催,参加者16名

残念ながら雨模様。予想ではもう少し草が伸びて、花も咲いているはずだったのですが、春には今一歩でした エドヒガンの花はわずかに咲きかけでした。3月は意外に気温があがらず、春も足踏み状態だったようです

3/27 来園4名(倉敷市福島)
3/31 来園2名(倉敷市浜町,サクラの品種について質問に来園)
その他の来園者
ボランティア・・・のべ71名

 

園外での調査・講演・観察会などへの参加など各種活動
3/2 「倉敷みらい公園で生き物さがし2024年3月」開催,参加者45名(倉敷市立自然史博物館,同友の会と共催)(倉敷市寿町)

不思議な形の木の実がたくさん落ちていました、講師の先生、これ何の実? 穴が開いた切り株のなかに、何か生き物が隠れていないかな?

3/3 蒜山自然再生協議会 山焼き事前研修会 開催(講師)(オンライン)
3/6 2/29に雨のために途中までになっていた湿原内の刈草の搬出作業を行いました倉敷美しい森 湿生植物園(湿原)保全活動(2回目) 実施,8名参加(植物園ボランティア6,倉敷市環境政策課職員2)(倉敷市曽原)
3/31 「ミズアオイの種まきとネイチャーゲーム」開催,参加者51名(倉敷市,倉敷市立自然史博物館,同友の会と共催)

昨年は良く咲いたミズアオイですが、冬の気温を分析すると、今年はジャンボタニシに要注意かもしれません ジャンボタニシの食害からミズアオイの実生をまもるため、参加者全員で銅箔テープを貼った保護枠をつくりました

 

学会/外部の委員会/役員会への出席・参加など
3/8 倉敷の自然をまもる会 理事会 出席(倉敷市市民活動センター)
3/9 倉敷市立自然史博物館友の会 幹事会 出席(倉敷市立自然史博物館)
3/14 岡山県野生動植物調査検討会 運営部会 出席(岡山市南区内尾 岡山県環境保全事業団事務所)
3/15 蒜山自然再生協議会 山焼き関係打ち合わせ(オンライン)
3/16-21 第71回 日本生態学会大会(ESJ71) 参加(オンライン&オンサイト ハイブリッド開催)
  • 17日:ESJ71 ポスター発表「岡山県におけるサクラソウPrimula sieboldii の現状」(岡山県自然環境課との共同発表,オンライン)
  • 20-21日:ESJ71 オンサイト参加(横浜国立大学)

20日:横浜国立大学キャンパスの常緑林 (岡山県高梁市出身であった宮脇昭 横浜国立大学名誉教授の思想に基づいて常緑樹が植栽・整備されている) 20日:第71回 日本生態学会大会(オンサイト ポスター会場)(今回の大会はオンラインとオンサイト(現地)のハイブリッド開催でした)

 

マスコミ取材、情報提供など
3/14 山陽新聞「情報ひろば」,3/24植物園を楽しむ会139「雀隠れの花々を楽しむ」告知 掲載
3/15 日本テレビ「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」監修した問題 放送(岡山地域では特別番組放送のため、該当部分がカットされて放送)
3/30 NHK京都放送局制作「生中継 古都の春 光る君へ 千年の桜」 BS・BSP4K で放映(2月に番組内の植物についての問合せがあり、助言を行った番組)

 

園内の管理作業など
温室エリア
15日:岸にすくいあげたミツガシワの浮き茎の片付け(冬の間に岸に吹き寄せられたミツガシワの茎を放置すると岸に根付いて池が埋め尽くされるので、すくい上げておきます)刈払機 草刈り(セイタカヨシ植栽地)/手刈り・草取り・剪定など(池内部ミツガシワ 浮き茎 すくい上げ除去)/植物植替え(蒜山産ユウスゲ,サクラソウ,ウメガシマテンナンショウ,タカハシテンナンショウ,モエギタカハシテンナンショウ,ユキモチソウ,ウラシマソウ,大賀ハス)/池 流れ出し口付近 かさ上げ作業(土のう積み)/外来タンポポ・外来チチコグサ類 駆除(除草剤スポット散布)/栽培用苗箱 洗浄/栽培用砂 熱湯消毒/植物植栽地 ひも張り直し作業
湿地エリア
1日:伐採した樹木(ヤマモモ)の枝を運ぶボランティア (広場まで運んで、さらに細かく枝打ちをしますが、葉の量が多い樹木のため運ぶのも大変です)手刈り・草取り・剪定など(ショウブ池内部そうじ,外来チチコグサ類 抜き取り駆除)/樹木伐採(イロハモミジ,アカシデ,アベマキ,ヤマコウバシ)/伐採樹木枝 運搬・枝打ち・焼却/湿地木道 腐朽穴あき部 赤色ラッカー塗装(注意喚起のため)/植物植栽地 ひも張り直し作業
その他
  • 6・7日:蒜山自然再生協議会 山焼き事前研修会 動画編集
  • 9日:園内 水質定期調査(電気伝導度など)
  • 13日:しげい病院 救急訓練 参加
  • 29日:ミズアオイ種子 袋詰め作業(3/31「ミズアオイの種まきとネイチャーゲーム」準備)
  • 随時:生態学会大会 発表用ポスター作製/チェンソー メンテナンス(清掃)

 

その他(貴重植物の寄贈・受け入れ・ウェブサイト更新など)
寄贈等
  • 植物園→外部
    • 特になし
  • 外部→植物園
    • 特になし
植物園
WEBサイト
更新
  • 8日:「お知らせ」(「2024年度 真庭市蒜山 山焼きボランティア募集」告知)
  • 9日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(2024年度年間行事予定 公開,4/27植物園を楽しむ会140「花やぐ時季の青野を楽しむ」開催要項公開)
  • 13日:春を告げる「春蘭」(なかなか春らしくなりませんでしたが、中旬になると園内ではシュンランが咲き始め、春の訪れを告げてくれました)17日:「現在の見ごろ植物」(シュンラン,オキナグサ)/「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(5/4・5「端午の節句 ショウブプレゼント&ミニ観察会」開催要項公開)
  • 24日:「おかやまの植物事典」(「ホトケノザ」追加)/「植物園だより」(「2月の活動」)

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