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重井薬用植物園
岡山県倉敷市浅原20
TEL:086-423-2396
FAX:086-697-5865
E-mail:shigeihg@shigei.or.jp

 

植物園便り

8月の活動(2023.9.24)

園長からの一言

きれいな花なのですが、非常に成長が早く、繁殖力の強い外来種なので、駆除を行っています
12日:湿地エリアで咲いていたシンテッポウユリ
体長1cmほどの小さなスズメバチの仲間です。 比較的おとなしく、刺激しなければ刺されることはほとんどないので、無理に駆除はせず、観察中です
16日:湿地エリアでクロスズメバチ営巣中

とにかく「猛暑」の一言に尽きるひと月でした。園内の温度データの記録では、3日14時に38.5℃を記録したのが最高で、日の最高気温が35℃以上の猛暑日は実に23日に及びました。なお、気象庁アメダス「倉敷」の記録では、8月の日最高気温は33℃、月平均気温は29.1℃となっていましたが、植物園の月平均気温も29.3℃で、平均気温だけを比較するとほとんど変わらない値でした。これは、日最低気温も植物園の方が低くなる傾向があるためで、植物園はアメダスの測定地点と比較すると一日の温度変化が非常に大きい場所であると言えそうです。

8月に植物園内外で開催した観察会等のイベントについても、猛暑に悩まされることとなりました。暑さ対策として、11日の「夏の!虫をつかまえてみるかい!」、26日に倉敷市立自然史博物館、同友の会との共催で開催した「倉敷みらい公園で生き物さがし2023年8月」は開催時間を朝8~10時、同じく26日に開催した「植物園を楽しむ会132」は17~19時の開催としました。また、昨年までのイベント等では水分補給には気を使っていても塩分の補給が足りないために体調を崩される方が多いようでしたので、希望する参加者には市販の塩分タブレットを配布するなどの熱中症対策をとりました。園内の管理作業についても、普段は10時からとしているボランティアの活動時間を1時間早めて9時からとしたほか、ファン付きの「空調服」を導入するなど様々に対策を講じ、なんとか乗り切りました。

あまりの暑さに、ずっと秋が来ないのではないかと思えましたが、11日の「夏の!虫をつかまえてみるかい!」では、オオカマキリの成虫を捕まえた参加者もおり、生き物は着実に秋に向けての準備をしていることが感じられました。

 

来園者(見学者)総数:117
見学・観察会等(72名)
8/11 自然観察会「夏の!虫をつかまえて みる かい!」開催,参加者38名+講師3名(倉敷昆虫同好会 守安敦氏,末長晴輝氏,倉敷昆虫館 岡本館長)

8時からの開始時間には、30℃を超える猛暑日となりました オオカマキリの成虫を捕まえた参加者。成虫のカマキリが出現すると、秋が近づいていることを感じます

8/12 来園4名(倉敷市浜町,昆虫採集に来園)
8/17 植物園の自然保護活動、配慮していることなどについてお話しました兵庫県立農業高等学校 見学来園 21名(生徒18名,引率教諭3名)
8/26 来園1名(倉敷市,植物寄贈に来園)
定例観察会 植物園を楽しむ会132「ミズオトギリの花に新涼を楽しむ」開催,参加者4名

参加人数が一桁と少なかったのですが、ルーペも使ってじっくりとミズオトギリの花を観察できました ミズオトギリの花。 夕方から日没直後までのわずかな時間にしか咲きません

8/30 来園1名(倉敷市,植物寄贈に来園)
その他の来園者
ボランティア・・・のべ45名

 

園外での調査・講演・観察会などへの参加など各種活動
8/13 倉敷市立自然史博物館「自然の標本なんでも相談会」植物分野講師倉敷市立自然史博物館「自然の標本なんでも相談会」植物分野講師(倉敷市立自然史博物館)
8/18 倉敷市環境審議会 生物多様性部会 出席(倉敷市環境学習センター)
8/20 生物標本を保存することの意義と、そのために必要なことについてお話させていただきました真庭市立中央図書館「100年前の植物標本展」ギャラリートーク2「100年前の(真庭の)自然を100年後の(真庭の)未来へ」スピーカー
8/22 絶滅危惧植物 移植地現況確認調査(岡山大学資源植物科学研究所 野生植物研究室 山下純助教 同行)(倉敷市福江)
8/26 木陰にはいると、少し涼しさも感じましたが、雲はまだまだ夏!「倉敷みらい公園で生き物さがし2023年8月」開催,参加者67名(スタッフ含む)(倉敷市立自然史博物館・同友の会と共催,倉敷市寿町)
8/27 ミズアオイ自生地 草刈り(9/1予定 ミズアオイ自生地保全活動 準備,倉敷市加須山)

草刈り前の様子(保全活動の準備作業として、草刈りを行いました。 例年よりも草が良く茂っていました。) 草刈り後の様子(川のそばということもあり、湿度が高かったのですが、なんとか作業を終えることができました)

 

学会/外部の委員会/役員会への出席・参加など
8/12 倉敷市立自然史博物館友の会 幹事会 出席(倉敷市立自然史博物館)
8/25 蒜山自然再生協議会 第3回(令和5年度前期)総会 参加(オンライン)

 

マスコミ取材、情報提供など
  特になし

 

園内の管理作業など
温室エリア
25日:ヒオウギ植栽地の草取り作業をするボランティア刈払機 草刈り(池周囲,水草プランター置き場周囲,温室周囲,圃場周囲,オキナグサ植栽地,ハマゴウ植栽地,フクジュソウ植栽地,西側フェンス沿い)/植物植替え・植栽(シデシャジン,広島産エヒメアヤメ,カワラヨモギなど8種類)/植物採種(ツキミソウ)/ヨトウムシ駆除(ミズアオイ,大賀ハス)/刈草 収集・焼却/事務所前鉢,水草プランター等 水やり作業(随時)/温室内散水用圧力タンクメンテナンス/事務所前 鉢置き場 防草シート張り/手刈り・草取り(ヒオウギ植栽地,西側フェンス沿いつる切り)
湿地エリア
4日:猛暑の中、作業をするボランティアの方々(熱中症対策として活動開始時間を10時から9時としました)刈払機 草刈り(湿地西側斜面,入口~ユウスゲ広場観察路,ユウスゲ広場,大クスノキ下、竹林内観察路,中広場東林内,ショウブ池周囲,ショウブ池西側斜面)/外来植物駆除(シンテッポウユリ,アレチヌスビトハギ,メリケンカルカヤ,ナンキンハゼ)/刈草 収集・焼却
その他
  • 7日:園内 水質定期調査(電気伝導度など)
  • 6日:湿地エリア 排水溝フタ作成(フタがない部分につまづいてしまう来園者がいるので、古い鉄板を加工・塗装してフタを作りました)随時:寄贈予定標本 整理・データ入力/湿地エリア側溝フタ作成/種子精選(ツキミソウ,ムラサキ,オキナグサ)/刈払機 刈刃 研磨

 

その他(貴重植物の寄贈・受け入れ・ウェブサイト更新など)
寄贈等
  • 植物園→外部
    • 13日:片岡採集 植物さく葉標本99点 倉敷市立自然史博物館へ寄贈
  • 外部→植物園
    • 2日:タカトウダイ標本(倉敷市,植物園ボランティア採集)
    • 3日:タカトウダイ(倉敷市,片岡採集)
    • 26日:セリsp. 株(新見市,市内植物愛好家の方)
    • 30日:スミレsp. 株・種子(新見市,市内植物愛好家の方)
植物園
WEBサイト
更新
  • 16日:開花したミズアオイ(今年は7月の早い時期から断続的にミズアオイが咲いています)16日:「現在の見ごろ植物」(ミズアオイ,ワレモコウ)
  • 17日:「お知らせ」(8/20「真庭市立中央図書館ギャラリートーク「100年前の自然を100年後の未来へ」告知)
  • 19日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(9/23「「秋の!虫をつかまえて みる かい!」,9/30「植物園を楽しむ会133」開催要項公開)
  • 26日:「おかやまの植物事典」(「エゾミソハギ」改訂)

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