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重井薬用植物園
岡山県倉敷市浅原20
TEL:086-423-2396
FAX:086-697-5865
E-mail:shigeihg@shigei.or.jp

 

植物園便り

2月の活動(2023.3.18)

園長からの一言

2月最初の日、園内を見回っていると、竹林内のウメの木がいつのまにか花を咲かせていました
1日:ひっそり春を告げていた、ウメの花
9日:イノシシに掘り返された湿地エリア奥広場
9日:イノシシに掘り返された湿地エリア奥広場

2月は氷点下を記録する日も多く、比較的冬らしい月となりましたが、月初めに竹林内でウメが開花するなど、春の気配も感じられました。また、降水量は26.5mm(平年値42.4mm)と1月同様に少なく、その影響で湿地内部も普段より比較的乾燥気味でぬかるむ場所が少なかったため、湿地内部の刈草の片付け(湿地外への持ち出し)作業はやりやすかったようです。困ったことに、人間だけでなくて動物にとっても行動しやすかったのか、湿地エリア内にイノシシが出没するようになり、干上がった池底の泥や、湿地や園地の一部を掘り返されました。幸い、重要な植物には被害はなく、侵入経路も金網などで一応塞ぎましたが、植物園周辺でも最近イノシシが増加しているようで、今後も警戒が必要になりそうです。

その他の作業としては、湿地エリアの樹木の伐採を行いました。伐採作業は、普段、管理作業を手伝っていただいている植物園ボランティアの方だけではなく、伐採ボランティアの方にスポットで協力してもらっています。伐採した樹木は、薪ストーブの薪にされるため持ち帰っていただいていますので、植物園としても片付け作業が軽減になり、助かっています。園内の作業では、温室内の栽培スペースで栽培している植物の植替え作業を進めました。植替え作業時には、普段は観察が難しい植物の根をじっくりと観察することができますので、資料写真の撮影なども行っています。

行事では、11日に倉敷市立自然史博物館・同友の会との共催行事「倉敷みらい公園の生き物しらべ2023年冬」を開催しました。冬ということもあり、見つかる生き物の数も少ないことが予想されましたので、植物園から、携帯型の実体顕微鏡を持っていったところ、子供たちが大いに興味を持ち、ノキシノブの胞子やコケ、ダンゴムシやクモなど、様々なものを観察して盛り上がりました。19日には定例観察会「植物園を楽しむ会」を開催しました。この日は二十四節気のひとつ「雨水(うすい)」ということで、「雨水の森に春探しを楽しむ」というタイトルをつけていましたが、少雨の冬にも関わらず、この日に限って雨が降り、「雨水(あまみず)」の森で春を探すことになりましたが、アテツマンサクが開花しているなど、しっかりと春の気配を見つけることができました。

 

来園者(見学者)総数:90
見学・観察会等(29名)
2/1 切った木は薪ストーブの燃料にするために持ち帰られます。植物園としても、園内の整備になるので、助かっています。来園1名(総社市,樹木伐採ボランティアに来園)
2/8 来園1名(総社市,樹木伐採ボランティアに来園)
見学2名(総社市,ボランティア希望)
2/9 来園1名(総社市,樹木伐採ボランティアに来園)
2/15 来園1名(総社市,樹木伐採ボランティアに来園)
2/16 来園1名(総社市,樹木伐採ボランティアに来園)
2/19 定例観察会 植物園を楽しむ会126「雨水の森に春探しを楽しむ」開催,参加者20名

この日は空から降るものが雪から雨に変わるという、二十四節気の「雨水(うすい)」でしたが、本当に雨が降りました。 アテツマンサクが咲き始めていました。「マンサク」の名は春に「まず咲く」のが名前の由来とも。

2/22 来園1名(総社市,樹木伐採ボランティアに来園)
2/25 来園1名(総社市,樹木伐採ボランティアに来園)
その他の来園者
ボランティア・・・のべ61名

 

園外での調査・講演・観察会などへの参加など各種活動
2/11 「倉敷みらい公園の生き物しらべ2023年冬」開催,参加者47名(倉敷市立自然史博物館・同友の会・植物園 共催)(倉敷市寿町)

植物園の新兵器、携帯型の実体顕微鏡を持って行ってみたところ、子供たちは夢中で色々なものを見ていました 実体顕微鏡にスマホのカメラで撮影した、ノキシノブの胞子のう。よく木の幹などに着生しているシダ植物です。

2/23 次の週に実施予定の湿地保全活動の準備で、湿地内部の草刈りを行いました。倉敷美しい森 湿原(湿性植物園)内部 草刈り(3/3予定 湿原保全活動 準備作業)(倉敷市曽原)
2/25 今年度、岡山県で新たに見つかった帰化植物などについての解説などがありました。博物館講座「今年度に見つけた興味深い植物&石灰岩地の植物-学芸員研究紹介-」参加(倉敷市立自然史博物館)

 

学会/外部の委員会/役員会への出席・参加など
2/3 倉敷市令和4年度第2回環境審議会 出席(ライフパーク倉敷)
2/8 蒜山自然再生協議会 自然再生委員会 出席(オンライン)
2/9 SAVE JAPANプロジェクト ミーティング 参加(オンライン)
2/11 倉敷市立自然史博物館友の会 幹事会出席(倉敷市立自然史博物館)
2/13 次期生物多様性国家戦略(案)地方説明会(岡山)参加(オンライン)
2/14 岡山県野生動植物調査検討会 令和4年度運営委員会 出席(岡山市南区内尾 岡山県環境保全事業団 事務所)

 

マスコミ取材、情報提供など
2/17 山陽新聞 「おかくらプラス」面「まちナビ」コーナー 2/19「植物園を楽しむ会126」告知記事 掲載
2/19 倉敷ケーブルテレビ(KCT),「植物園を楽しむ会」取材 → 同日夕方の「KCTニュース」にて放送
2/21 山陽新聞 倉敷・総社圏版「重井薬用植物園の四季」(ナワシログミ)掲載

 

園内の管理作業など
温室エリア
18日:植物の植替え作業 タンナトリカブトの根(鉢やポット植えで栽培している植物の植替えも、重要な冬の作業ですが、普段観察できない根の様子を観察・撮影する良い機会でもあります)植物植替え(サクラソウ,ヤチシャジン,キビヒトリシズカ,コキンバイザサなど27種類)/マサ土 ふるいかけ(栽培用砂 作成)/栽培用砂・苗箱・ビニールポット 熱湯消毒/ミズアオイ プランター内掃除(枯死株除去)
湿地エリア
樹木伐採(ヤマモモ,アカシデ,コナラ,ケヤキ,アベマキ,アラカシなど約20種)/刈払機 草刈り(展望デッキ下斜面)/樹木剪定(ウバメガシ萌芽枝,ハマヒサカキ,モチノキ,ウラジロガシ,ヤマモモなど)/湿地内部刈草,伐採・剪定木枝葉 収集・焼却/焼却灰 ユウスゲ植栽地に撒布/手刈り・草取り(ショウブ池内部)/金網フェンス下間隙補修(イノシシ侵入防止)/竹杭 交換・ビニールひも 張り直し作業/植物植栽・補植(サクラソウ,オオバショウマ,キビヒトリシズカ,キビノミノボロスゲ)

3日:湿地内の草集め・搬出作業をするボランティア(今年の冬は降水量が少なかったためか、湿地内もぬかるむ場所が少なく、作業しやすかったようです) 15日:伐採樹木の枝を搬出する植物園ボランティア(伐採した樹木の枝葉の部分は、植物園ボランティアの方々の人海戦術で伐採場所から搬出します)

その他
  • 4日:園内 水質定期調査(電気伝導度など)
  • 随時:チップソー(草刈り機刈刃)研磨作業

 

その他(貴重植物の寄贈・受け入れ・ウェブサイト更新など)
寄贈等
  • 植物園→外部
    • 特になし
  • 外部→植物園
    • 特になし
植物園
WEBサイト
更新
  • 10日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(3/26「ミズアオイの種まき会」開催要項公開)
  • 14日:「植物園便り」(1月の活動)/「現在の見ごろ植物」(シロノチリツバキ,ユキワリイチゲ)
  • 18日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(3/26「植物園を楽しむ会127」開催要項公開)
  • 19日:「おかやまの植物事典」(「ヤブコウジ」追加)
  • 24日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(2023年度年間行事予定 公開,Gooleカレンダーへ反映)

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