園長からの一言
21日:小さいけど、ビッグニュース、植物園の湿地に帰ってきたハッチョウトンボ |
21日:こちらも少しずつ個体数増加中、オグラセンノウ |
5月まで、新型コロナウイルス感染症のため、園内外での観察会等のイベントは中止としていましたが、6月より、定員を抑えめに設定するなど配慮をしつつ、再開することにしました。まずは、6月13日の真庭市の「夏の草原保全活動」からでしたが、元々募集定員が少なめで、保全活動の内容も、各自草刈りを黙々と…という活動であったため、「密」になる場面は少なく、主催者側としても、配慮が必要な点などを再確認することができました。21日に開催した定例観察会「植物園を楽しむ会」では、定員の設定、ポータブル型の拡声器を使用して解説時の声量を抑える工夫をするなどをしています。しばらくは色々と試してみながら「新しい『観察会』様式」を検討していきたいと考えています。
園内については、10日に梅雨入りし、雨の多い時期になりましたが、そのような時期だからこそ、園内の湿地ではノハナショウブやオグラセンノウ、またクサレダマなどが咲き、梅雨時期ならではの賑わいがあります。その中でも、特筆すべきことは、21日の「植物園を楽しむ会」の折の参加者の方による一匹のハッチョウトンボの雄の確認です。植物園の湿地では、少なくとも10年以上前(おそらくは20年程度?)に、植生の状態が悪化して草丈の高い植物が繁茂し、ハッチョウトンボが産卵可能な浅い開放水面がなくなった結果、生息が確認できなくなっていました。しかし、近隣には生息地が残っていることから、湿地の状態を改善しさえすれば、必ずハッチョウトンボが戻ってくると考え、2012年頃から土のうを積むなどして地下水位の調整をするなど、改善を図ってきた結果、ここ2年ぐらいは湿地の中でも特に状態の良い場所に生育する湿性植物、モウセンゴケの生育範囲が目に見えて広がるなど望ましい植生の変化が観察されていました。しかし、体の小さなハッチョウトンボは飛ぶ力が弱いため、そう簡単には他の湿地から移動してくることはできず、まだしばらくはハッチョウトンボの姿は見られないだろうと思っていたのですが、「楽しむ会」再開の日に、思わぬサプライズのお祝いをもらったように感じています。その後、7月2日には雌の姿も確認され、今後が非常に楽しみになってきています。来園者(見学者)総数:64名
見学・観察会等 (31名) | |
6/7 | 見学2名(倉敷市)/来園2名(植物園を楽しむ会希望のため、経路確認に来園/来園1名(倉敷市,植物標本寄贈に来園) |
6/14 | 来園1名(倉敷市,植物寄贈に来園) |
6/17 | 見学3名(岡山市1,玉野市1,赤磐市1)/来園1名(倉敷市,植物標本寄贈に来園) |
6/21 | 定例観察会 植物園を楽しむ会96「一足先の半夏生を楽しむ」開催,参加者28名
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その他の来園者 | |
ボランティア・・・のべ33名 |
園外での調査・講演・観察会などへの参加など各種活動
6/19 | 希少植物自生地 調査(倉敷市酒津) |
6/20 | 「夏の草原保全活動 花咲く草原の夏草刈り」開催(真庭市 津黒いきものふれあいの里と共催),参加者8名(真庭市蒜山上徳山)
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6/27 | 「草活しようぜ!虫の原っぱづくり大作戦!・初夏」開催(倉敷の自然をまもる会と共催),参加者15名(倉敷市西坂)
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学会/外部の委員会/役員会への出席・参加など
特になし |
マスコミ取材、情報提供など
6/12 | 山陽新聞 朝刊「おかくらプラス」面に「植物園を楽しむ会」のイベント情報掲載 |
6/20 | 「夏の草原保全活動 花咲く草原の夏草刈り」,真庭いきいきテレビ(地元CATV)取材あり → 23日頃のニュースにて放映された模様 |
園内の管理作業など
温室エリア |
植物植替え(ミコシギク,スズメウリ,ミカワシンジュガヤなど13種)/植物播種(ミシマサイコ,ヤマジソ)/草刈り作業(周辺市道,水草プランター置き場周辺,観察路,池周辺園地)/手刈り・草取り作業(ハマビシ・アサツキ 鉢・プランター内,温室内ポット)/圃場耕耘・整地/事務所前 鉢・ポット整理/メリケンムグラ 駆除作業(薬剤塗布)/コンクリートブロック花壇 制作/栽培用 砂 熱湯消毒 |
湿地エリア |
草刈り作業(奥池堤防,湿地西側斜面,展望デッキ周辺,奥広場池 流入路,竹林,入口~ユウスゲ広場間 観察路,ショウブ池周囲)/手刈り・草取り作業(ユウスゲ植栽地 セイタカアワダチソウ除草)/刈草集め・焼却作業 |
その他 |
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その他(貴重植物の寄贈・受け入れ・ウェブサイト更新など)
寄贈等 |
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