園長からの一言
22日:岡山県「野生絶滅」種 ミズトラノオの開花 |
29日:岡山県「絶滅」種 ミズネコノオ(高知県) |
灼熱の8月からうって変わって、9月になると少しずつ気温が下がり、秋らしさを感じるようになりました。4日の台風21号の通過などもあり、まとまった降雨もあり、園内では秋の草が目立つようになりました。秋の植物は密度はそれほど高くない(茂らない)のですが、イネ科などの穂を出す植物が多く、穂が足に当たるため、観察路の歩きやすさの点では頻繁に草刈りを行う必要があります。しかし、9月は月末30日に「秋の!虫をつかまえてみるかい!」を予定しており、観察会の頃に、「小さい子供が歩いたり、走ったりするのに支障がないが、バッタやカマキリなども隠れられる程度」の草丈になるように、草刈りのタイミングを調整しながら作業を行っていたのですが、残念なことに30日には、台風24号が襲来したため、「秋の!虫をつかまえてみるかい!」は中止とせざるを得ず、口惜しい思いをしました。
また、9月は園外での活動も多く、5日には、中四国の農学系学部学生の合同実習に講師として参加し、大学生の若者たちと草刈りを行ったほか、16日には倉敷市立自然史博物館友の会の「ミズアオイ観察会」がありましたが、肝心のミズアオイがスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の食害により全滅したため、植物園の開花株を観察用に提供しました。26日には毎年行っている外来食虫植物の駆除活動を行いました。本来は7月と9月の2回行っており、7月は豪雨災害もあって中止としていたので、どうなっているか不安だったのですが、これまでの活動の成果かそれほど増えておらず、胸をなでおろしました。29日には、高知県までミズネコノオ(環境省RL:準絶滅危惧)の自生状況を見に行きました。ミズネコノオは、岡山県では古屋野名誉園長が1959年に岡山市内で撮影したモノクロ写真が残っているのみで、岡山県レッドデータブックでは「絶滅」とされている植物です。11月の文化講演会にて、「『街の植物学者』の写したふるさと ―古屋野寛 昭和30年代写真コレクションより―」と題して講演を行うことにしており、その中にミズネコノオの写真も含まれていますので、その際には、古屋野名誉園長のモノクロ写真とともに、カラーのミズネコノオの写真もご覧いただきたいと思っています。
来園者(見学者)総数:88名
見学・観察会等 (54名) | |
9/6 | 来園2名(ライフパーク倉敷 市民学習センター 職員2名,体験学習講座の依頼に来園) |
9/9 | 見学1名(兵庫県) |
9/16 | 見学1名(津山市) |
9/19 | 見学1名(鳥取大学 大学院生),園内湿地の管理状況・木道設置状況についての調査)/来園1名(植物園ボランティアの方、園内植物を撮影に来園) |
9/23 | 定例観察会「植物園を楽しむ会78(ワレモコウ咲く秋分を楽しむ)」開催,参加者48名
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その他の来園者 | |
ボランティア・・・のべ34名 |
園外での調査・講演・観察会などへの参加など各種活動
9/5 | 中四国大学生合同実習(里山フィールド実習) 講師(真庭市蒜山上徳山)
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9/16 | 倉敷市立自然史博物館友の会「ミズアオイ観察会」参加・講師(倉敷市加須山)
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9/20 | 倉敷市立自然史博物館友の会の高梁市植物調査グループの調査同行(高梁市の湿原へ案内) |
9/26 | 倉敷美しい森 外来食虫植物(ナガエモウセンゴケ)駆除活動
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9/29 | ミズネコノオ自生地調査(高知県) |
学会/外部の委員会/役員会への出席・参加など
9/12 | 倉敷の自然をまもる会 理事会 出席(倉敷市役所) |
9/14 | 岡山県野生生物調査検討会 植物部会(第3回)出席(岡山県庁) |
マスコミ取材、情報提供など
9/4 | テレビ東京「超かわいい映像連発!どうぶつピース!!」へ、ヤマモモ写真を提供 →9/14放送分で使用 |
9/19 | 山陽新聞倉敷本社 記者,「重井薬用植物園の四季」用写真撮影 |
園内の管理作業など
温室エリア |
草取り(手刈り)作業(温室内 通路,温室南 ススキ株,温室エリア入り口付近市道)/草刈り(刈払機)作業(圃場西側など園地)/刈草 収集・焼却/外来植物駆除作業(メリケンカルカヤ)/植物植え替え(フナバラソウ,ヤブツバキ,ダイセンヒョウタンボク) |
湿地エリア |
草刈り(刈払機)作業(入口~ユウスゲ広場,中広場,奥広場,ショウブ池~階段,キビヒトリシズカ植栽地,ユウスゲ植栽地,奥池周辺)/刈草 収集・焼却/ミズキ大枝落枝 片付け作業/外来植物駆除作業(外来チチコグサ類) |
その他 |
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その他(貴重植物の寄贈・受け入れ・ウェブサイト更新など)
寄贈等 |
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随時 | 植物園WEBサイト更新
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