2月25日、広島県立西条農業高等学校生物工学科の里譲治先生と宮垣海山先生が、重井薬用植物園に視察・研修のため来園。同校の生物工学科では2007年10月にヤチジャシンの保全対策プロジェクトがスタートしており、県内外で絶滅か絶滅寸前になっていると言われるヤチシャジンの栽培方法についての情報入手が目的の訪問でした。ヤチシャジンはキキョウ科の多年草で、満州・朝鮮から本州の広島・岡山・愛知・岐阜県の湿地に生えるまれな植物です。当園では、20年ほど前に広島県側で採取した種子から実生苗を育てて、園内の湿地に栽植していますが、毎年8月頃になると美しい紫色の花をたくさん付けてくれます。
同校のホームページでの説明では「広島県では、世羅郡甲山町と東広島市福富町の2カ所に生育し、東広島市での生育地は1カ所のみで、絶滅寸前の状況におかれています。そこで、中国電力技術コンサルタントのアドバイスで地域住民、境部環境対策局、建設局福富ダム建設事業所、広島大学、西条農業高校生物工学科で、ヤチシャジンの保全対策に取り組んでいます。」とのことです。