昨年4月から1年間をかけた重井薬用植物園の植生調査が終了し、5月2日、調査を担当された岡山大学資源生物科学研究所野生植物研究室の榎本敬助教授より調査報告書が重井理事長に提出されました。
報告書によると、園内には140科788種の植物の生息が確認され、この中で岡山県版レッドデータブックに取り上げられている絶滅危惧植物の中で38科63種の植物が園内に生息していることが確認されました。
報告書では「湿地の植物を中心にこれだけ多くの種類が保存されているのは県内では珍しく、面積も大きな岡山県自然保護センターに匹敵する内容である。」と絶賛しています。岡山県では野生絶滅とされている「ハマヒサカキ」「オオカナメモチ」「ヤチシャジン」などの貴重な植物の生息も確認されています。
調査に当たった榎本助教授は、「改めてその内容の豊富さと貴重さを実感することになった。湿原も森林も放置すれば遷移が進行し、かなりの種類が見られなくなると考えられます。手のいることですが、今後も管理を継続していただくことを希望します。」とコメントされています。