「幻の花」と言われているオキナグサを園内にたくさん栽培しています。
4月には可憐な花を一杯咲かせて楽しませてくれましたが、開花後約1ヵ月で大きな毛玉に変身し、丁度翁の頭のような姿になりました。こんな姿を見てオキナグサの名前が生まれたわけですが、中国でも「白頭翁」と呼ばれているそうです。
オキナグサは、花が終ってから毛玉になるまでの長い間楽しめますので、楽しい植物です。毛玉が銀髪から白髪に変わると、風で綿毛が飛んでしまいます。綿毛の根元には種子が付いていますので、種子を採るには風に飛ばされないうちに白い毛玉を切り取って室内で乾燥させ、完熟した種子だけを選別します。
かつては、この種子を植物園から全国へ無料配布したこともあります。多い年には1万人以上の方へ配布したこともありましたが、現在では細々と数百人程度の人に配布しています。種子を希望される方は、植物園にお越しくだされば何時でも差し上げます。
(お断り:この記事は2007年のものです。2015年現在、当園ではイベントなどでの種子などの配布をのぞき、個人を対象としては分譲を行っておりません。ただし学術研究目的、あるいは公共の利益を目的とした利用の場合は、無償で分譲しておりますので、必要な方は当園までご連絡ください。)