当園には、生垣に中国原産のトウネズミモチを多数植栽しています。この木は常緑で公害に強いところから、公共用地の緑化樹として広く使われています。
中国ではこの植物を女貞と呼び、この実を強壮薬として煎じて飲んでいるそうですし、この実で作ったお酒は女貞陳紹と呼ぶ最高級のお酒で、強壮作用があり不老長寿の仙薬だともてはやされているそうです。
今年は何回も台風に実を振り落とされましたが、残った実が反って大きくなり、枝もたわわに実っています。
この実が熟すとヒヨドリが喜んで食べに来ます。最初は数羽ですが、その内に何処からか大集団がやってきて数日間で残らず食べてしまいます。食べるのは野鳥愛護のためになるので良いのですが、食べた後に真っ黒になるほどの糞をします。糞から発芽した数百数千の苗を抜くのは大変です。
ヒヨドリに食べられる前に、近頃ではこの実を採取してくれる人が増えて助かります。皆さんは女貞酒にされ、強壮剤として或いは不老長寿の薬として飲用されているようです。
愛用者の中には夏バテしなくなったとか、風邪を引かなくなったとか言われる人が多いようですが、不老長寿になったと言う話は永遠に聞かれないかも知れません。