1981年11月に、倉敷市酒津の野菜畑に生えていた見慣れない雑草がこのギンセンカでした。
ギンセンカは、中部アフリカ原産とも地中海沿岸原産ともいわれるアオイ科の1年草で、日本には江戸時代に渡来し、観賞用として栽培されていたらしいのですが、現在では野生化したものが、畑や路傍にまれに見られるだけになってしまいました。
茎の高さは30~60cm、葉の形は西瓜の形を連想させるような切れ込みがあり、夏から秋にかけて黄白色の花を付けます。花は朝から昼までの短い命で、銀銭花のほかに朝露草(チョウロソウ)の別名もあります。また、中国ではギンセンカのことを葉の形から野西瓜苗と呼んでいます。
当園の畑地には、その時に採取してきたものが広がり、あちこちに発芽生育しています。来園者の中には、この花を見てお茶花用に是非にもと所望される方々も多く、苗や種子を差し上げて喜ばれています。