オトシブミとチョッキリゾウムシとはよく似た産卵習性がります。オトシブミは樹木の若葉の柄に傷を入れ葉をしおれさせてから捲き始め、途中で内部に産卵し、その後、口と脚(あし)を巧みに使いながら円筒状の「ゆりかご」を完成させます。幼虫は内部に巻かれた葉を食べて成長し、その中で蛹になり、この「ゆりかご」はその後地面に落下します。ゆりかごの形が巻紙の手紙に似ていることから「ホトトギスの落し文」などといわれ、それが虫の名前になりました。また、チョッキリゾウムシも若枝、葉柄、果柄の途中を切りその先をしおれさせ、つくった「ゆりかご」(オトシブミほど手の込んでないもの)や、果実の内部に産卵します。なかでも、モモチョッキリはモモ、ナシ、リンゴ、ビワなどの果実に産卵する大害虫です。 チョッキリゾウムシには美しい光沢をもつものがあります。それらの標本をいくつか紹介します。
▲ドロハマキチョッキリ 1962年 新見市棚ヶ瀬 [体長 7mm]
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