健康科学BOX

 

   
スポーツ貧血
 スポーツの秋がやってきます。これから各地で様々なスポーツ大会が開催されます。スポーツをする人にとって、夏場は暑さのために、熱中症、脱水、食欲不振などが起こりやすくなります。秋に入っても夏ばてが治らず、スポーツをするとめまい、動悸、息切れ、冷や汗、などが起こり、疲れやすくなったりして、競技力の低下を訴える方がおられます。食事を3食きちんととって栄養バランスもいいのに、スポーツを始めてから、朝が起きにくくなったり立ち眩みがしたり集中力が落ちたなどのことがありませんか? もしそういう状態なら、「スポーツ貧血」の可能性が考えられます。

 スポーツ貧血とは運動によって引き起こされる貧血のことです。ストレスによる潰瘍、足裏・血管壁の超スピードの摩擦、筋肉のダメージが原因のひとつで、マラソンランナー、剣道選手、バレーボール選手、バスケットボール選手などによく見られます。また、急激に体や筋肉が大きくなる時期に、赤血球が不足して起こる場合があります。
さらに夏場、スポーツ時には発汗が多くなるため、鉄の損失量が増え貧血を引き起こす原因となります。また、体調をくずし、腸の鉄吸収が低下する場合と、特に女性の場合は月経と重なるとスポーツ貧血を起こしやすい状態になります。

 ただし、クーリングダウンをしないで急に激しい運動を止めたり、立ちくらみでふらついたりするのは、血圧が急に下がって頭に流れる血液が一時的に減るために起きるもので、本当の意味での貧血ではありません。 このような時は、寝転んで頭を低くし、足を高く保持しておくと数分以内に症状は回復します。いずれにしても、貧血といわれたら、その原因をはっきりさせることが先決です。



貧血とは、体内の各臓器や組織に酸素を供給する血液中のヘモグロビンが減少して、体内が酸欠状態になっていることです。

 

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